[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
前の記事とかで言ってたトレハンものを書き始めてみました
だがしかし
2ndからいきなり書いた、という(しかも途中)
2ndの前に二つはいる(1stと0ってやつ)を考えたら
ここは2ndで間違いはないのですが
まぁ、とにもかくにも書けるなら良いか、という感性で←
登場人物は前の記事付近を見ていただけるとわかるかと思います
そろそろサイトが……んー、落ち着ける期間がちょうど今な気もするので
しっかりいじろうかな、と思います
さておき、興味があってなおかついきなり2ndだが大丈夫問題ないで行けるかたは
どうぞ追記へー^^
◆2nd riddle:此の学園の名前の由来を一々に調べ給う
「風、結構強いね……」
そう、隣の百合子がカーディガンを羽織りながら、口にする。
校内の中を案内がてら歩く、という名目でもって巽は同じクラスの池田百合子とその親友で隣のクラスの女生徒である藤巻アンナと共に、屋上までやってきた。転校初日に池田からもう案内はしてもらった、と断ろうとしたが大した効き目はなく、こうして引き連れられたわけだ。着くとすぐに藤巻アンナが楽しそうな笑みを浮かべて「あんた、インディマニアなの?」と巽に問いかけた。
彼女の言う「インディ」とはかの有名な架空の考古学者インディアナ・ジョーンズのことを指すのだろう。そう巽は認識しながら、頷かなかった。架空だからなのか、と聞かれればまたそれも違う。巽にとって「インディ」シリーズならびに「インディアナ・ジョーンズ」という存在は心躍らせるものでありながら、既に何度も見たフィクションであり、自分の体験とは似て非なるものだった。それくらいにしか言いようがない。しかし、あの謎を呼びこむ体質、とでもいうのか。あればかりは羨ましいと思っている。
反応が鈍いことに首をかしげながらアンナは違うんだ、と自分なりに解釈を加えてから最初より笑みを深くしてもう一度口を開いた。
「八重崎巽、年齢不明。なお、書類上では年齢は17歳となっている。奥浮須学園高等学校に昨日転校してきた転校生。転校前の所属学校、不明。転校初日に学園内の至る所を自らの足で見て、何かを調査していた模様。夜半の行動のため、表立って注意も可能だが一旦様子を見る。おそらくは、これまで関わりのなかったSAR協会の新米トレジャーハンターである可能性が非常に高い。風紀委員会は総力を挙げて今回のターゲットを調査すること……。あの堅物男が率いる風紀委員会、もうあんたに関して生徒会からこれだけの情報を貰ってるってわけ」
携帯電話を開いたり閉じたりしながら、アンナが話した内容に巽はあまり表情を変えずに彼女としっかり視線を合わせて「藤巻、随分と詳しいな」とだけ口にした。巽の反応が思っていたより淡白なのをつまらない、と感じたのか少し口をとがらせながらアンナは腕を組んで「抵抗もしないで認めるわけ?」と問いかける。巽は頷いた。彼女は自分の情報網に絶対の自信がありそうだったし、なにより抵抗したところで事実を述べられているのだから、意味がない。そう、思った。
「憶測も含めて、ほとんど事実なことだからな」
「じゃぁ、本物のトレジャーハンターなんだ」
へぇ、とかふぅん、とかいうどこか含みのある反応をしながらアンナは風によって顔にかかる金髪を邪魔くさいとでも言わんばかりに払う。その内払う手は止まり、そして何か考え始めたようで、アンナは黙りこんだ。
「確かに、うちの学校って他よりもずっと古いものね」
それまであまり言葉を発しなかった百合子が沈黙による緊張を和らげようとしたのか、巽に向かって微笑みながら話しかけた。百合子の長い黒髪は、風によって静かになびいている。それを軽く風の吹く方向の右手で押さえている。その言葉には巽より早く、アンナが反応をしめした。
「古いってだけじゃなく、それっぽい噂も結構あるからね。まぁ、良い暇つぶしくらいにはなるかもしれないじゃない。よかったじゃない、八重崎」
その言葉に、少し苦い顔をしながら巽は息をつく。
「暇つぶし……って。お前な、こっちは仕事で来てるんだって」
遊びじゃない、と言ったところでトレジャーハンターなんて職業に一切関係がない(そしてこれからも自分以外のそういった職業を持つ人間とは出会うことがないだろう)二人に何を言ったところで無駄か、と思いながら反論する。アンナはごめんってば、と少し微笑んで再び何か考え始めたようで場は静かになった。
「でも、仕事がくるってことは、噂が本当かもしれないってことなのかしら」
噂、と百合子の口から出た言葉にはあまり真実味が感じられなかった。おそらく本人が思っているよりもずっと百合子は噂なんてものと縁がない。そんな彼女が口にしたから、というのもある。だがそれより、巽にはこの学園に蔓延している噂は、あくまでも真相を見誤らせるためのカモフラージュの役目なんだろう、という認識があった。だから、「それを調べに来たんだ」とだけ答えた。百合子は少し驚いたような表情になって「凄いね、八重崎くん……」と目を輝かせている。
もしかすると、これはなかなか厄介な状況なんじゃないか、と巽は思った。百合子は噂と縁がないような雰囲気を醸し出しながら、実のところアンナのような人物と共にいる時間が長い。だとしたら、と考えれば考えるほどなんだか嫌な予感がしてならなかった。その内彼女たちを巻き込んで探索なんて、笑えない。
「学校の名前に関しての噂くらいなら、一般生徒でも答えてやれるんじゃないか?」
頭を悩ませながら軽く息をつくと、アンナでも百合子でもない人物の声が聞こえてきた。それも、巽を含めた三人がいる所より、少し高い位置から。
声のする方を三人そろって見る。しかし、その方向には誰もいない。
それでも、アンナには思うところがあったのか「また、屋上にいたわけ?」と呆れたような声と仕種で姿の見えない声に向かって問いかけた。
声の主は出てこい、と言われたわけでもないのに律儀に姿を現した。巽と似通った背格好の、眼鏡の男子生徒。その姿を見て隣の百合子は大きくないがよく通る声で「神作くん!」と名前を呼ぶ。すると神作、と呼ばれたその男は百合子の方を見て「……聞き覚えのある声がすると思えば。池田、体調は良いのか」と少しだけ笑んだ。問いかけに対して、百合子は素直に頷く。対して百合子の近くで腕を組んでいるアンナは眉根を寄せて、神作に向かって質問を投げかけた。
「いつから聞いてたのよ。もっと早く反応はできた筈でしょ」
責めるような口調ではないが、少しばかり焦りがうかがえる。
(……俺のことを、気にしてるわけか)
アンナの声とて大きいわけではないが、神作が会話の内容に的外れな指摘を入れていないことを考えれば、おのずとそれまでの会話内容も聞かれていた、という点に結びつく。そんなことをぼんやりと考えている時点で、アンナにバレたら「アンタはもっと秘匿に任務を遂行する、とかいうことを覚えたら?」とでも言われかねない。巽は黙ったまま、夕陽に照らされて少し影の強い神作を見あげた。
不良生徒という印象は一切受けない。むしろ、優等生に入る部類だろうと思う。それだというのに、どうしてか神作からはそこはかとなく気だるい印象を受けた。周りを流れる空気が、ゆったりとそこだけ時間をかけて流れるような、感覚がする。するだけで、確証は何もない。
「藤巻。悪いがいつも放課後屋上で昼寝と読書をするのが、俺の日課のようなものだ。聞かれたくなかったとしても、大方のことは寝ていない限り嫌でも耳に入る」
「知っているだろうに、どうしてここで話した」とまではいかなくとも、限りなくその言葉をにおわせる冷静な答えにアンナは特別言葉を返すのも諦めたのか、巽に向き直って高い位置にいる神作を指差した。
「……あー、八重崎。あいつが、同じ学年の」
途中まで口にされたそれに、あっさりと神作が続ける。
「神作だ。悪いな。他言する気はないから、特に気にしないでもらえるか」
そう口にされて、返事をしようと口を開こうとする。しかしそれより早く、神作は驚くほど自然な動作で巽の前に降り立った。
----------------------------------------------------------------------------------
とりあえず、ここまでは書けたのですが……んー、と
まぁ、まだ途中です一話ずつが結構長くなりそう
それよりも
なんか主人公像が思っているより真面目で喰えない系な気が……あれ、こんな予定では^^;
なぜ2ndからなんだ、とかいろいろ突っ込みはありそうですが
いや、1stはあんまりおもしろく……ないような、気が
あくまでもこれオカルト企画に出そうかな、ってやつなので!
で、ふと思ったんですが
これ……企画出せなくないですかね、あれ?
もっとサブの謎にしなきゃ出せない気がする!
おかしいぞ!こんな予定では!
まぁ、いろいろありますがとりあえずこれ結構書いていける気がしたので
ちょくちょく途中までとかでもアップしようかな、とか。
しかし、順番バラバラェ……私の書きたいところ書く精神が如実に^^;
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |